債務も相続させられる

債務も相続させられる

債務も相続させられる 財産はプラスになるものだけでなく、マイナスになる債務も含まれます。そのため、遺産相続してしまうと借りた本人でなくても返済する義務があるので注意が必要です。一度相続すると放棄できなくなるので、故人の財産がプラスとマイナスのどちらが多いのかしっかりと確認してからどうするか決めないと、後悔することがあります。日常生活で借金をしているという話が出ていなくても、家族に内緒で借りているケースもあるので安心できません。ローンのためのカードや契約書類などが残っていないか、通帳のお金の動きはどうなっているかなど調べておきましょう。
遺産相続を放棄した場合、法律上は個人の債務を返済する義務はないので支払う必要はありません。道義上は支払うべきという考えもあり、請求してくる債権者もいますが、はっきりと放棄したことを伝えれば良いです。伝えても取り立てを行ってくるようであれば違法行為になるので、弁護士に依頼すれば止めさせることができます。

借金の相続は分割可能?

借金の相続は分割可能? 借金も相続財産となりますので、遺産分割をする事は可能です。しかし、積極的財産(プラスの財産)と法律的に扱いが違う事があります。それは法的相続分と異なる遺産分割協議内容を債権者に主張する事はできないという事です。
例えば、遺言書などが無く子供のA/B/Cと3人で遺産を相続する場合、協議の結果、Aは現金8割と債務の全てをBは家と土地をCは現金2割と分割すると決まったとします。その後、BやCの所に債権者から債務の支払いの請求が来ますと、「Aに請求して欲しい」などと請求を断る事はできません。債権者に対して法的相続分についての支払い義務があるからです。一旦、1/3の債務を支払います。
協議の結果とは異なりますが、協議内容は当事者(A/B/C)間でのみ有効であり、債権者には主張する事はできません。ですから、後で遺産分割協議で債務を引き受ける事に決定したAにそれぞれ債権者に支払った金額を請求する事になります。

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